快適に暮らすための居住ルール
引越し先で驚くようなルールがあり、なじめずに苦労した経験を持つ人もいるかもしれません。
地区や集合住宅のルールというのは、そこに長く住む人にとっては疑問を持つことすらない常識の部類で、守らないと白い目で見られてしまいます。
そんなことにならないように、引越し先で快適に暮らすためのルールの確認方法についてご説明します。
もっとも注意すべきゴミ出しルール
引っ越した先の地区・集合住宅のルールのうち、もっともなじみにくくトラブルの種になりやすいのが「ゴミ出しルール」です。
地域差が大きい一方で、以前から住んでいる住民にとっては「常識」なので、無意識のうちに破ってしまうリスクが高いです。公衆衛生に関わるだけに、守らない人に対しては、地域住民からの当たりがきつくなる傾向があります。
ゴミ出しのルールは、ゴミの種類の分け方(燃えるゴミ・燃えないゴミなど)やゴミ袋の種類、ゴミを捨ててよい曜日・時間帯、ゴミの置き方など、細かいところまで多岐にわたって決められていることもあります。ルールに従っていないと、ゴミを回収してもらえないケースも多いのです。
引っ越したら、まずはゴミ出しルールについて書かれた自治体パンフレット、集合住宅の規約などを熟読するようにしましょう。ごみ箱の近くやキッチンなど、目立つところにルールを貼りつけて慣れるしかありません。
ルールの中で不明点がある場合は、集合住宅であれば管理人、あるいは自治体の窓口に問い合わせて確認するようにしましょう。地区によっては、思いもよらない「(文字になっていない)暗黙のルール」があるかもしれないので、注意しましょう。
騒音・臭い・自転車……その他注意するルール
ゴミ出しルール以外にも、注意すべきルールはたくさんあります。その多くは「常識」の部類に属する(と思われている)のですが、外部からやってきた新参者が覚えにくいものがあるとトラブルの元となります。
代表例は、騒音関係のルールでしょう。「夜22時以降は洗濯機を使用しない」「テレビの音量を大きくしない」などと決められていることがあるのですが、一方で住民の生活スタイルが多様化し、深夜でも起きている人が増えているためトラブルにつながりやすいです。明文化されたルールがある場合は、甘く見ずきっちりと守るよう心がけましょう。
「臭い」もご近所トラブルになりやすい問題です。特に、喫煙ルールは厳格化される傾向にあるため、喫煙習慣のある人は「いつ」「どこで」「どのように」タバコを吸えるかチェックしましょう。集合住宅の場合、部屋の中のみならず廊下でもベランダでも吸えないケースすらあります。
自動車の駐車や自転車の駐輪についても、細かくルールが設けられているところが多く見受けられます。駐車・駐輪してよい場所、自動車の場合はサイズ(車幅・車高)の上限、自転車の場合はステッカーの有無や種類などは要チェックです。
「迷惑をかけない」を意識する
結局のところ、引っ越してしばらくは「ご近所に迷惑をかけない」という意識で生活するのが無難だということです。細かいルールは、地域住人が快適に暮らせるよう設けられているものであり、基本的に新参者は従うことになります。
最初は存在意義の見出せないルールでも、生活しているうちに腑に落ちる瞬間が来るはずです。新たなルールに慣れるのは大変ですが、慣れようとする姿勢を見せていれば近所の人にも「地域住民」として受け入れられやすくなります。
逆に、自分のそれまでの「常識」を盾にして、ルールに従わない態度を示していると、近所の人の目も厳しくなって住み心地が低下してしまいます。変に突っ張らず、素直になるのが得策です。集合住宅や町内会、自治体が配布する規約、説明書の類いにはしっかり目を通しておきましょう。